親と子の、一緒におもちゃ遊び。

ベイブレードで負けて泣く・癇癪を起こす子にどう向き合うか。順番で考えると迷わない

波南ショウ(2児の父)2026年7月5日更新

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ベイブレードを買って、最初は楽しそうだったのに、負けたとたんに大泣き。ベイを投げる。「もうやらない」と部屋にこもる。勝ち負けのつくおもちゃが家に入ると、それまで無かった種類の揉めごとが増えます。そして、泣く子をどうなだめるかの前に、親のほうが先に参ってしまう。同じような家は、けっこう多いんじゃないかと思います。

上の子は今は負けても泣かないタイプです。「もういっかいやろう」か「カスタムしよう」になって、「これは本気じゃない、弱気だったみたい」と自分で敗因を分析したりできるようになってきました。ここまで来る間に、色々試行錯誤もあり、遊びに来た友だちが悔しくて崩れてしまう場面は見たことがあって、この記事は調べたり考えてやってきたことを書いていこうと思います。

「こう育てれば勝ち負けにこだわらない良い子になる」というような正解は持っていませんし、子どもの性格はそれぞれです。できるのは、負けて泣いたその場をどう収めて、次にどうつなげるか。もっと手前のところを、ベイブレードに限らず少しずつ練習していくだけだと思っています。

負けて泣くのは「困った子」だからではありません

小さい子が、勝ち負けのあるゲームで負けて泣いたり癇癪を起こしたりするのは、これは年齢的にかなり自然なことだと思います。

幼児から小学校低学年くらいだと、「負けた」という事実と「自分が否定された」という感覚が、まだうまく切り離せません。悔しい・悲しいという気持ちの波を、自分で静める方法もまだ持っていません。そもそも勝ち負けというものに触れて間もない。そういう時期にいることが多いです。負けて泣くのは「我慢が足りない」「育て方の問題」というより、まだ練習の途中。そう考えたほうが、親の気持ちも軽くなります。

ベイブレードは、勝ち負けが一瞬で、しかも目の前で派手につきます。ベイがはじき飛ばされて止まる、その一瞬で負けが決まる。逃げ場のないわかりやすい負けが、短い時間に何度も来る遊びです。勝ち負けに弱い子の気持ちが激しく揺れやすいのは、ベイブレードの作りによるもので、その子が特別なわけではありません。

だから、泣くこと自体をゼロにしようとしなくていいです。泣いたあとにどう立て直すか。悔しさとの付き合い方を、少しずつ練習していく場所みたいなものです。

その場でどうするか、順番で考えてみる

泣き出したその場で、親は何をすればいいのか。あれこれ言われると迷いますが、まず受け止める、親が落ち着いている、落ち着いてから振り返る。この順番をやっていると、体感でだいたい大丈夫そうな気がしています。

気持ちを否定せず、まず受け止める

「泣かないの」「そんなことで泣くな」は、つい出てしまいますが、火に油になりやすいです。子どもからすると、悔しい気持ちまでダメと言われたように聞こえるからです。

まず、気持ちそのものを言葉にして返します。「負けて悔しかったね」「勝ちたかったね」。甘やかしているわけではなく、その気持ちはわかるよ、と一回受け止めることが、子どもが落ち着くきっかけになりやすいです。気持ちを認めることと、わがままを通すことは別です。

親が先に落ち着いている

これが何より難しいところです。子どもが泣き叫んでベイを投げたりすると、親も「いい加減にしなさい!」となりがちです。ただ、親が感情的になると、子どもはさらに激しくなることが多いです。

完璧に冷静でいる必要はないと思いますし、正直、そんなの無理なときもありますよね。それでも「親まで一緒に取り乱さない」だけを自分の側の決めごとにしておく。声を一段小さくするだけでも違います。子どもにとって親の落ち着きは、「この状況は大丈夫なんだ」という合図になります。

どうしても自分がいらいらしてきたら、いったん「ちょっと飲み物とってくるね」とその場を離れて、頭を冷やす手もあります。親が我慢比べで勝つ必要はありません。

落ち着いてから、一緒に振り返る

泣いている真っ最中に「だから言ったでしょ」「次はこうしなさい」と言っても、まず入りません。振り返りは、子どもが落ち着いてから。その日の夜やお風呂のときでもいいです。

振り返りといっても反省会ではなくて、「さっきのバトル、惜しかったね」「次はどんなふうにまわしたい?」くらいの軽いものです。負けたことを責めるのではなく、次への興味に向け直す。うまくいくと、悔しさが「次は勝ちたい」に変わっていきます。

決まりの工夫で「負け続け」を防ぐ

向き合い方だけでなく、そもそも一方的に負け続けない形を作っておくと、泣く回数そのものが減ります。兄弟で力の差があるときほど、この形づくりが活きます。

わかりやすいのはハンデです。強い側(年上や、上手な親)が弱めのベイを使う、利き手と逆の手でまわす、など。わざと手を抜くのではなく、最初から条件を変えておくほうが、子どもに気づかれにくく、揉めにくいです。「3回先に勝ったほうが勝ち」のように終わりを決めておくのも手です。一回負けても「まだ続く」と思えるので、その場で崩れにくくなります。誰が先にまわすかで揉めるなら、最初に順番を決めてしまえば、始まる前のけんかがひとつ減ります。それと、勝った側の振る舞いも決めておきたいところです。「勝っても煽らない・大笑いしない」を家の決まりにしておくと、負けた側の傷が小さくなります。兄弟のどちらの側にとってもいい決まりです。

ハンデや順番の決まりは、バトルが始まる前に、両方の子と一緒に決めておきます。負けて泣いている最中に「じゃあハンデつけよう」と言うと、負けた子が同情されたと感じて、かえって嫌がることがあります。

兄弟で何個ベイがいるか、大人数なら台の大きいスタジアムもある、といった道具の側の工夫は、兄弟で遊ぶときの揃え方にまとめました。ベイの取り合いやけんかが増えているなら、そちらが先かもしれません。

勝ち負け以外の楽しみを増やす

勝ち負けにこだわる子ほど、バトルの勝ち負けだけがその子の物差しになっていることが多いです。だったら、その物差しを一緒に増やしたいんです。物差しがいくつかあれば、ひとつ負けても、それで全部が崩れることはなくなります。ベイブレードには、対戦以外の楽しみ方が意外とたくさんあります。

ベイは、ブレード・ラチェット・ビットという部品を組み替えられます。強い組み合わせを考えたり、かっこいい見た目を作ったりする組み替えは、勝ち負けとは別の楽しみです。自分で組んだベイで戦うだけで、勝っても負けても「自分の作品」という愛着が乗ります。集める楽しみもあります。見た目やキャラクターで好きなベイを集めて並べる子も多くて、これはバトルの強さと関係なく成り立ちます。まわし方そのものに目を向ける手もあります。勝ち負けではなく、「まっすぐ強くまわせたか」という自分の中の上達です。動画を撮って、前より上手くなったところを見せると、勝ち負け以外の手応えになります。あとは、一緒に箱を開けて組み立てた時間そのもの。勝負の結果より、こっちのほうが記憶に残るというのは、案外ばかになりません。

畳で取説を見ながらベイを組む子ども
自分で組み替えられるようになると、負けても次の工夫に向かいやすい

「強いベイを買えば勝てて泣かなくなる」と考えて、高いベイやランダムブースター(開けるまでのわくわくが楽しいクジです)に行きたくなることもあります。けれど、強さで悔しさが消えるわけではありません。強いベイを買っても、また強い相手に負けます。お金で解決しようとする前に、楽しみの数を増やすほうがうまくいく場面が多いです。どのベイがどんな特徴かはおすすめベイの選び方に書きました。

そもそも何を買えばいいか、という段階なら、初めてのベイブレードXの選び方から読むと最小限でそろえられます。

よかれと思って、裏目に出ること

よかれと思ってやりがちだけど、かえって裏目ってしまうパターンがあるように思います。

毎回わざと負けてあげるのは、その場は泣きませんが、本当に負けたときの落差で余計に崩れます。たまに勝たせる程度にとどめるほうがいいです。「泣くならもうやらせない」と取り上げるのも、罰として遊びを奪うと、悔しさの練習の機会ごと無くなってしまいます。落ち着くまでいったん中断、くらいがちょうどいいです。勝った兄弟を「すごいね」と持ち上げすぎるのも要注意で、負けた側の前で勝者を褒めちぎると、負けた感じが増します。勝ち負けより「いい勝負だったね」を褒めます。そして、親が勝負に本気になりすぎること。大人が本気で勝ちにいって子どもを泣かせるのは、さすがに本末転倒です。シュートはコツの遊びなので、大人が必ず勝てるわけでもありませんが、空気は読みたいところです。

どれも、頭ではわかっていても、その場ではやってしまうものです。完璧にやろうとしなくていいです。何回かに一回うまく対応できれば十分、くらいの気持ちでいるほうが、親が続けられます。

子どもの発達や性格には個人差があります。ここに書いたのは一つの考え方・対処の例で、どの子にも同じように当てはまるものではないことを付け加えさせていただきたいと思います。

ベイブレードXの全体像・全商品の一覧は 完全ガイド にまとめてあります。

よくある質問

Q.何歳くらいになれば、負けても泣かなくなりますか?
A.個人差が大きく、一概には言えません。年齢が上がって気持ちの抑え方が育つにつれて、落ち着いていくことが多いですが、性格にもよります。「いつまでに直す」と期限を切るより、少しずつ練習している途中、と考えるほうが親の負担が軽いです。
Q.負けるたびにベイを投げます。どうすれば?
A.物を投げるのは危ないので、そこは「悔しいのはわかるけど、投げるのは無し」と、気持ちと行動を分けて伝えます。気持ちは受け止めつつ、行動の線だけは変えない。金属入りのベイは当たると痛いですし、人に向くと危ないので、ここは譲らなくていい部分だとおもっています。

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